章: 第3章: 実務で詰まりやすい分岐と共有
ローカルで完結しないのが実務のGit
ここまで学んできた操作の多くは、ローカルPCの中で完結していました。しかし実務では、履歴をチームと共有する必要があります。
そのときに使うのが push と pull です。
push はローカルの変更をリモートへ送る操作、pull はリモートの変更を手元へ取り込む操作です。
git push の役割
git push origin main
これで、ローカルの main ブランチの内容を origin というリモートへ送れます。
ローカルでコミットしても、それだけでは他の人には見えません。共有されるのは push してからです。
git pull の役割
git pull origin main
これで、リモートの main にある最新変更を手元へ取り込みます。
共同開発では、自分が作業を始める前に最新状態へ追いついておくことが重要です。古い状態のまま作業すると、あとで差分が大きくずれて衝突しやすくなります。
基本の考え方
| コマンド | 方向 | 役割 |
git push |
ローカル → リモート | 自分の履歴を共有する |
git pull |
リモート → ローカル | 他人の変更を取り込む |
方向を頭に入れておくと、どちらを打つべきか迷いにくくなります。
実務での基本ルール
- 作業前に
pullして最新へ追いつく - 意味のある単位でコミットしてから
pushする - いきなり
mainに直接積まず、ブランチ経由で共有する運用も多い
特にチーム開発では「pushすれば終わり」ではなく、その後レビューやマージの流れが続くことがほとんどです。
最後に意識しておきたいこと
Gitの操作はコマンド単体で覚えるより、ローカルとリモートの間で履歴がどう動くか をイメージできると強いです。
「今の変更はまだ自分のPCだけにあるのか」
「もうリモートに共有済みなのか」
を意識するだけで、無駄な事故が減ります。
チェックポイント:
pushは送る、pullは取ってくる。この向きの感覚を固定しておきましょう。
まとめ & 次のステップ
git pushはローカルの履歴をリモートへ送る操作git pullはリモートの履歴をローカルへ取り込む操作- 共同開発では作業前に最新化する意識が重要
- ローカルとリモートのどちらに変更があるかを常に意識する
- Gitはコマンド暗記より、履歴の流れを理解すると強い
次回は、チーム開発でGitがどう使われるかを扱います。 個人開発の操作を覚えたあとに、実務ではそれがどんな流れに組み込まれるのかを見ていきましょう。