第12回: 本番運用チェックリスト(Docker版) — リリース前に必ず確認すべき10の観点

章: 第3章: PHP/Laravel運用連携

「とりあえず動いた」で本番に出すと何が起きるか

開発環境で動いたDocker構成をそのまま本番に持っていくと、深刻なトラブルが起きることがあります。「イメージタグが latest のまま」「パスワードが secret」「ヘルスチェックなし」——どれか1つでも本番環境で放置すると、障害や情報漏洩につながるリスクがあります。

このチェックリストを使えば、リリース前に抜け漏れなく確認できます。

なぜ本番前チェックが重要か

本番障害の多くは「確認不足」ではなく「確認項目を決めていなかった」ことが原因です。毎回同じ観点でチェックすることで、属人的なミスを組織的に防げます。

開発環境と本番環境の設定比較

項目 開発環境 本番環境
イメージタグ latest でも可 固定タグ(例: 1.2.3)を必ず使う
パスワード 簡易でも可 強力なパスワード or シークレット管理
ヘルスチェック 省略可 必ず設定する
restart ポリシー 不要 unless-stopped または always
ログ設定 デフォルトで可 収集先・ローテーションを定義
ボリュームバックアップ 不要 手順とスケジュールを確立

チェックポイント: イメージタグに latest を使うと、気づかないうちに破壊的変更が入ったバージョンが起動する危険があります。本番では必ず固定タグを使いましょう。

本番リリース前チェックリスト


# Docker本番チェック
# - [ ] イメージタグが固定されている
# - [ ] .envの秘密情報が安全に管理されている
# - [ ] ヘルスチェックが設定済み
# - [ ] ボリュームのバックアップ手順がある
# - [ ] ログ収集先が定義されている

このチェックリストを CI/CD パイプラインに組み込むか、リリース手順書の冒頭に貼り付けて毎回確認する習慣をつけましょう。

まとめ & 次のステップ

  • 本番では latest タグを使わず、固定タグでイメージを管理する
  • 秘密情報は .env に書き、シークレット管理ツールの導入を検討する
  • ヘルスチェック・restart ポリシー・ログ設定を必ず確認する
  • ボリュームのバックアップ手順とスケジュールを事前に確立する

これで Docker Advanced シリーズ全12回が完了です。イメージ・Compose・ネットワーク・永続化・本番運用まで、実務で必要なDockerの基礎を一通り学びました。次は「PHP+Laravel Advanced」シリーズで、アプリケーションレイヤーの設計をさらに深掘りしていきましょう。

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