第04回: PHPビルトインサーバーの使い方 — インストール不要で即起動する

章: 第3章: コマンドラインで動かす

対象OS: Windows / Mac 共通

「XAMPPを起動し忘れた」—— もっと軽い方法がある

Webサーバーを使うたびにXAMPPやMAMPを起動するのは手間です。ちょっとした動作確認のためだけにApacheを立ち上げるのはオーバースペックに感じることもあるでしょう。

PHPには最初からWebサーバー機能が内蔵されています。 コマンド1つで起動でき、終わったら Ctrl+C で止めるだけです。学習や小規模なローカル開発に最適な方法です。

ビルトインサーバーとは

PHP 5.4以降に組み込まれた簡易Webサーバーです。ApacheやNginxが不要で、PHPがインストールされていれば追加設定なしで使えます。

項目 内容
起動コマンド php -S localhost:8000
アクセスURL http://localhost:8000/
用途 ローカル開発・動作確認
制限 本番環境での使用は非推奨

起動する

ターミナル(WindowsはコマンドプロンプトかPowerShell、Macはターミナル)を開き、PHPファイルが置いてあるディレクトリに移動してから起動します。


# プロジェクトフォルダに移動
cd /path/to/myproject

# ビルトインサーバーを起動
php -S localhost:8000

起動すると次のような出力が表示されます:


PHP 8.2.12 Development Server (http://localhost:8000) started

ブラウザで http://localhost:8000/ を開くと、フォルダ内の index.php が読み込まれます。

チェックポイント: ターミナルを閉じるとサーバーも止まります。開発中はターミナルを開いたままにしておきましょう。

WindowsとMacでのパス指定の違い

cd コマンドで移動するときのパスの書き方に注意が必要です。

OS
Windows(コマンドプロンプト) cd C:\Users\yourname\myproject
Windows(PowerShell) cd C:\Users\yourname\myproject または Set-Location
Mac(ターミナル) cd ~/myproject または cd /Users/yourname/myproject

PowerShellでは \ の代わりに / も使えます。Macでは ~ がホームディレクトリのショートカットです。

ドキュメントルートを指定する

ファイルが別のフォルダにある場合は、-t オプションでドキュメントルートを指定できます。


# public フォルダを公開ルートに設定
php -S localhost:8000 -t public/

これにより、http://localhost:8000/ にアクセスすると public/index.php が読み込まれます。Laravelなど多くのフレームワークは public/ をドキュメントルートとして使うため、このオプションが重要になります。

ポート番号を変える

8000 がすでに使われている場合は別の番号を使います。


php -S localhost:8080
php -S localhost:3000

よく使われるポートが競合しているときは 80803000 が代替候補です。

確認に使えるサンプルファイル


<?php
// index.php
echo '<h1>Hello, PHP!</h1>';
echo '<p>現在時刻: ' . date('Y-m-d H:i:s') . '</p>';

このファイルを置いてブラウザで確認し、時刻が表示されればビルトインサーバーが動作しています。

ビルトインサーバーの制限と注意点

制限 内容
パフォーマンス 同時接続は1リクエストずつ処理(学習用途では問題なし)
.htaccess Apacheの .htaccess は無視される
本番用途 絶対に使わない(セキュリティ・パフォーマンス上の理由)

ルーティングをビルトインサーバーで再現するには router.php を使う方法もありますが、フレームワークを使うなら素直にDockerやMAMP/XAMPPを使う方が管理しやすいです。

まとめ & 次のステップ

  • php -S localhost:8000 でWebサーバーが即時起動する
  • XAMPPやMAMPなしでも動作確認が可能
  • -t オプションでドキュメントルートを指定できる
  • 本番環境では使わない(学習・ローカル開発専用)

次回はWindowsとMac共通で使える「Composerのインストールと使い方」を解説します。PHPの外部ライブラリを管理するために必須のツールです。

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